はじめに

ホームページに載せたい話題はあるのに、いざ書こうとすると一文も出てこない。

あなたもそんな経験はありませんか?

書こうとして固まってしまうのは、文章力の問題というより「あなたの中にある素材がまだ言葉になっていない」だけです。

本記事では、ChatGPT(AI)にインタビュアー役を頼み、あなたから言葉を引き出してもらう使い方を3つご紹介します。

「書こうとすると言葉が出てこない」を解決する発想

「自分の事業のことなのに、いざ書こうとすると手が止まる」。これは多くの中小企業オーナーが経験する壁です。

このセクションでは、なぜそれが起きるのかと、ChatGPTにインタビューしてもらう発想の意義をお伝えします。

工務店の社長さんが「ホームページのトップに自社の強みを書きたい」と思っても、白い画面の前で30分固まってしまう。

私自身も最初は、自分のサイトの紹介文を書くのに何日もかかった経験があります。

理由は単純で、 頭の中にある「経験・想い・こだわり」がまだ言葉になっていない からです。

あなた一人で考えているだけでは、何を書けばいいのか整理がつきません。

そこで発想を逆にしてみます。

あなたが書く側ではなく、ChatGPTが質問する側に回るのです。

ChatGPTに「インタビュアー役」を頼めば、あなたは質問に答えるだけで済みます。

聞かれたから話す。話したことが文章の素材になる。この順番なら手が止まりません。

本記事では、ホームページに載せる文章を引き出すための3つの使い方を順番にご紹介します。

AIを使った文章作成の全体像については、AIで文章作成を楽にする3つの方法もあわせてご覧ください。

使い方1|自社の強みをChatGPTにインタビューで引き出してもらう

自社の強みは、社内にはあっても言語化できていない。これがほとんどの中小企業に共通する課題です。

ChatGPTにインタビュアー役を頼むと、自分一人では気づかなかった強みが言葉になって出てきます。

【ステップ1】何の文章を作るかを決める

最初に「どのページの、どの部分に載せる文章か」を決めておきます。
トップページのキャッチコピーなのか、サービス紹介ページの本文なのか、会社案内の挨拶文なのかで、引き出すべき内容が変わるからです。

たとえば税理士事務所なら「サービス紹介ページに『当事務所が選ばれる理由』を3つ書きたい」と決める。
美容室なら「トップページに『お客様への約束』を1段落だけ載せたい」と決める。

掲載先と分量があらかじめ決まっていれば、インタビューの方向もぶれません。

【ステップ2】ChatGPTに「聞き役」を頼む

掲載先が決まったら、ChatGPTにインタビュアー役を依頼します。

以下のプロンプトを参考にしてください。

業種名や掲載先の部分はあなたの状況に変更してください。

プロンプト

あなたは中小企業のブランディングを専門とするインタビューライターです。
私は税理士事務所の代表です。
自社の「選ばれる理由」を、ホームページのサービス紹介ページに3つ掲載したいと考えています。

これから私にインタビューするつもりで、1つずつ質問してください。
質問は一度に1つだけにして、私の回答を深掘りしながら進めてください。

条件:

  • 質問は中学生にもわかる平易な言葉で
  • 表面的な答えで終わらないように、必要に応じて「具体的には?」「なぜそう思いますか?」と深掘りする
  • 質問数の目安は8〜10問
  • 最初の質問をお願いします

実際に試すと、ChatGPTは「お客様からどんなことで感謝されることが多いですか?」「他の事務所と何が違うとお客様から言われますか?」のような質問を投げかけてきます。

あなたは1問ずつ答えていくだけで、自分の中にあった素材が言葉として出てきます。

【ステップ3】対話のあとに文章としてまとめてもらう

インタビューが一通り終わったら、 同じチャット画面で続けて 文章化を依頼します。

新しいチャットを開く必要はありません。これまでの対話を踏まえて文章にしてくれます。

ただし、やり取りが長くなりすぎると、AIが前半の内容を十分に拾いきれない場合があります。

質問数が多くなったときは、文章化を頼む前に「ここまでの要点を5〜7個の箇条書きで整理してください」と一度依頼し、その整理を素材として文章化に進むと抜け漏れを減らせます。

以下を参考にしてください。

プロンプト

ここまでの対話内容をもとに、税理士事務所のサービス紹介ページに掲載する
「当事務所が選ばれる3つの理由」という文章を作成してください。

条件:

  • 各理由を見出し+本文100字程度で構成
  • 全体で400〜500字程度
  • 読者は個人事業主・小規模法人の経営者
  • 専門用語は最小限にし、お客様視点で書く
  • 過度な自慢調にせず、信頼感のあるトーン

AIが出力した文章を読み、事実確認・微調整してから掲載しましょう。

特に「実績の数字」「サービス内容」など事実に関わる部分は、必ずあなた自身で確認することが大切です。

自社の強みの引き出し方をさらに深掘りしたい方は、強みの言語化に特化した解説もあわせてご覧ください。

使い方2|スタッフや代表の人柄をChatGPTにインタビューで引き出してもらう

中小企業のホームページでは「誰がやっているか」が大きな差別化要因になります。

ところがスタッフ紹介や代表挨拶を自分の言葉で書くのは、強み以上に難しいものです。

ChatGPTにインタビュアー役を頼めば、温度のある人物紹介文の素材を引き出せます。

【ステップ1】紹介する相手を決めて場面を整える

最初に「誰の紹介文を作るか」を決めます。
本人がインタビューに答えられる場合と、本人が忙しくて答えにくい場合で進め方が変わります。

美容室のスタイリスト紹介なら、ご本人にスマホでChatGPTを開いてもらって短時間で答えてもらう形。

カフェの代表挨拶なら、オーナーご自身が落ち着いた時間にじっくり対話する形。

「誰が」「いつ」「どのくらいの時間」答えるかをまず整えると、進めやすくなります。

【ステップ2】仕事観や日常を引き出すインタビューを依頼

「人柄」を引き出すには、仕事観だけでなく、日常や個性も少し含めるとホームページの文章として温かみが出ます。

以下のプロンプトを参考にしてください。 業種・職種の部分はあなたの状況に変更してください。

プロンプト

あなたは人物紹介のWebライターです。
私は美容室のスタイリストです。
お店のホームページの「スタッフ紹介ページ」に載せるプロフィール文を作るために、これからインタビューを受けます。

1問ずつ質問してください。質問は8問程度を目安にしてください。

引き出してほしい要素:

  • この仕事を選んだきっかけ
  • 普段、お客様と接するときに大事にしていること
  • 得意な施術や、よく相談されること
  • 仕事を離れたときの過ごし方や好きなこと
  • お客様にどんな気持ちで帰ってほしいか

質問は中学生にもわかる平易な言葉で、私が答えやすいように短くお願いします。
最初の質問からどうぞ。

ChatGPTが投げかけてくる質問は、あなた一人では考えつかない切り口を含んでいます。

「お客様と接するとき、つい笑顔になる瞬間はどんなときですか?」のような質問が来ると、自然と素材が出てきます。

【ステップ3】スタッフ紹介ページ用の文章にまとめる

インタビューが終わったら、同じチャット画面でまとめ用のプロンプトを送ります。

プロンプト

ここまでの対話内容をもとに、美容室のスタッフ紹介ページに掲載する
スタイリストのプロフィール文を作成してください。

条件:

  • 300〜400字程度
  • 構成は「経歴一行 → 仕事への想い → 得意な施術 → お客様へのメッセージ」
  • 親しみやすく、お店の温かさが伝わるトーン
  • 専門用語は使わない
  • 過度に格好良くしすぎず、等身大の言葉で

出力された文章を読み、本人の感覚と合っているか必ず確認しましょう。

ご本人の意図と違う表現があれば、その場で修正してから掲載することが大切です。

スタッフや仕事を記事として見せていく方法は、会社の「人」と「仕事」を記事化するヒントでもご紹介しています。

使い方3|商品・サービスの魅力をChatGPTにインタビューで引き出してもらう

商品やサービスを毎日扱っていると、それが「当たり前」になりすぎて魅力に気づけなくなります。

ChatGPTに「お客様の役」や「専門家の聞き役」を頼めば、外からの視点で魅力を引き出してもらえます。

【ステップ1】お客様視点の質問者をChatGPTに依頼

商品・サービスの魅力を引き出すには、 「誰の役で質問してもらうか」 が肝心です。

お客様役なのか、業界の専門家役なのか、初めての利用を検討している人の役なのかで、引き出される内容が変わります。

カフェの看板メニューを紹介したいなら「初めて来店を考えているお客様」の役。

リフォーム業者がキッチンリフォームのページを作りたいなら「キッチンリフォームを検討中の50代女性」のような具体的な想定客の役。

役割を具体化すればするほど、出てくる質問が現場感を持ちます。

【ステップ2】想定読者を意識した深掘りインタビュー

役割設定と想定読者を組み込んだプロンプトの例をご紹介します。

業種・商品名・想定読者の部分はあなたの状況に変更してください。

プロンプト

あなたはキッチンリフォームを検討中の50代女性です。家族構成は夫婦2人で、築20年の戸建てに住んでいます。
私はリフォーム業者の代表で、キッチンリフォームの紹介ページをホームページに作りたいと考えています。

これから私にインタビューしてください。
あなたがリフォーム会社を決める前に知っておきたいことを、1問ずつ質問してください。

条件:

  • 質問は1問ずつ、必要なら深掘りもする
  • 業者選びへの不安、費用感、工事中の暮らし、完成後の使い勝手など、検討者として気になることを順番に
  • 質問数は10問程度
  • 専門用語は使わず、お客様の言葉で

最初の質問からお願いします。

このプロンプトでは、ChatGPTがお客様視点の質問者として振る舞います。

あなたは代表として答えていくうちに、「お客様が本当に知りたいこと」と「自分が今まで伝えていなかったこと」のズレに気づきます。

【ステップ3】サービス紹介ページ向けの文章として整形

インタビュー終了後、紹介ページ用の文章にまとめます。

プロンプト

ここまでの対話内容をもとに、リフォーム業者のホームページに掲載する
「キッチンリフォーム紹介ページ」の本文を作成してください。

条件:

  • 全体で600〜800字程度
  • 構成: 共感の導入 → サービス内容 → 費用の目安 → 工期 → 代表からのメッセージ
  • お客様の不安に答える形で書く
  • 費用や工期は「目安」として、断定的な表現は避ける
  • 中学生にもわかる平易な言葉

AIが出力した文章には、費用や工期について実態と異なる数字が混じることがあります。

自社の実際の価格帯・施工期間と照らし合わせて、必ず修正してから掲載しましょう。

3つの使い方に共通する大切なこと

どの使い方でも、必ず守ってほしい点が2つあります。

あなたの事業を守るための、最低限のルールです。

【共通すること1】個人情報や機密情報をChatGPTに入力しない

インタビュー中、つい具体的な顧客名や取引先名、未公開の数値を話してしまいたくなる場面があります。

ですが、 ChatGPTなどの個人向けAIプランでは、入力した内容がAIの学習に使われる場合があります (設定でオフにできます)。

法人・組織向けの上位プランやAPI利用では、原則として学習に使われない仕様になっていますが、ご自身の使っているプランの取り扱いは事前に確認しておきましょう。

リフォーム業者ならお客様の住所や予算規模、税理士事務所なら顧問先の社名や売上規模、塾なら個別の生徒の成績データなど。

これらをそのまま入力せず、「Aさん」「○○業の顧問先」のような抽象化した表現に置き換えてから話す ことが大切です。

ただし、 顧客名を伏せていても、住所・売上・特殊な事情を組み合わせれば相手が特定されてしまう ことがあります。

抽象化した内容を読み返して、「これで誰だかわからない状態か」を確認してから入力すると安全です。

ホームページ向けの一般的な文章であれば、こうした固有情報は元々必要ありません。

【共通すること2】AIの出力をそのまま掲載してはいけない

ChatGPTが出力した文章は、事実誤認や微妙なニュアンスのずれを含むことがあります。

特に「数字・固有名詞・専門用語の説明」は、必ずあなた自身の目で確認してください。

カフェの看板メニューの説明で、原材料の説明が事実と違っていたら、お客様の信頼を一瞬で失います。

税理士事務所の紹介文で、料金体系の表現が誤解を生む形になっていたら、トラブルの原因になります。

AIの出力は「下書き」として受け取り、 必ずあなた自身の言葉に直してから公開する という姿勢を持ちましょう。

可能であれば、社内の別の人や、第三者にも読んでもらうとさらに安心です。

AI出力と著作権の関係については、AI出力と著作権の基本的な注意点もあわせてご参照ください。

まず今日やること|最初の1アクション

3つの使い方を全部一度にやろうとすると、結局手が止まります。

最初の一歩はとても小さくて構いません。

「ホームページに載せたい話題を1つだけ決めて(例:『自社の強み』でも『代表の想い』でも何でもOK)、ChatGPTに『これから私にインタビューして、1問だけ質問してください』と頼んでみる」

これだけで十分です。

1問質問してもらって、それに答えるところまでできれば、コツがつかめます。

あとは同じ要領で2問目、3問目と進めていけば、いつの間にか文章の素材が手元に揃っているはずです。

「自分の言葉でホームページを書きたい」という想いは、文章が苦手かどうかとは関係なく、誰でも実現できます。

ChatGPTは、文章に詰まったときの聞き手として何度でも頼れる存在です。


※本記事は2026年5月時点の公開情報をもとに、AIツールの一般的な活用方法を紹介するものです。
AIツールの仕様・利用規約・料金は変動しますので、ご利用前に各サービスの最新の規約をご確認ください。
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