【株式会社設立方法】「株式会社」ってどうやって設立するの?

[記事公開日]2015/06/30
[最終更新日]2015/07/01
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株式会社の設立方法

以前に比べて、会社を設立するのが簡単になったと言われます。確かに設立条件や手続も簡単になり、専門家に頼まずにご自身で設立される方も増えてきました。

しかし、ポイントを押さえておかないと、設立した後で余計な出費や後悔をすることになる可能性もあります。

今回は「株式会社」の設立の流れとその注意点を判りやすくご説明したいと思います。

 

発起人の決定決定

株式会社を作るにあたって、まず最初に発起人を決めなければいけません。発起人とは、会社設立に責任を持つ人で、会社の設立を企画して定款を作ったり,必要な書類を作成したり、資本金を集めたりといった設立の作業をする人の事を言います。但し、設立した後に運営に携わらなければならないというわけではなく、あくまで「設立に責任を持つ人」です。

株式会社の場合、1人以上の発起人がいれば設立出来ますので、一人で会社をつくられる場合は、あなたが発起人になります。

 

設立項目の決定

株式会社を設立する為には、下記の項目を決めなければなりません。

商号

会社の名前を決めます。株式会社の場合は「株式会社○○」又は「○○株式会社」のように名前の前か後に「株式会社」という文字をいれなければなりません。

同一の住所でなければ、同じ都道府県あるいは同じ町内に同じ名前の会社があったとしても、登記することができますが、不正の目的をもって、他の会社と類似した商号を使用することはできません。また、不正の目的がない場合でも、「松下電器産業株式会社」や「ソフトバンク株式会社」のような有名企業と同じ名称は認められません。

 

事業目的

あなたの会社がどういった事業をするかを定款に明文化します。許認可が必要な事業を行う場合は、事業目的に明記することが条件になっているものもありますので、ご注意下さい。

例えば許認可を申請する場合、旅行業は「旅行業法に基づく旅行業」、リサイクルショップのように中古品の売買をする場合は「古物営業法に基づく古物商」のような目的を入れることが条件となっていますので、ご自身の始める事業で許認可の申請が必要なものがある場合は、十分ご注意下さい。

 

本店所在地

会社の本社住所を決めておく必要があります。自宅又は賃貸物件の他にも、最近は住所だけ借りて、会社登記ができる「バーチャルオフィス」というものもあります。

自宅は賃料がかかりませんが、自宅住所を公開することになるので、賃貸物件にするという方もいらっしゃいます。

実際の作業は自宅でして、登記は大阪市内や京都市内にしたいので、バーチャルオフィスを契約して市街地に本社を置かれるケースもあります。

ご自身の事業のスタイルに適した方法で選ばれるのが良いでしょう。

 

資本金

資本金は1円からでも設立出来ますが、商売が始まって新しい取引先が出来た場合、相手はまず資本金をみて会社の規模を想像する場合が多いです。極端に少ない金額の資本金の場合は、名目だけ会社になっていて実態は無いのではないかと思って取引を断られる可能性もあるかもしれません。

いくらにすれば良いかというのはありませんが、月にかかる家賃や経費などを考えて、その3ヶ月分から6ヶ月分くらい以上を資本金にされるケースが多いように思います。

 

発行株式に関する事項

すべての株式の譲渡について、会社の承認を必要とするといった決まりを設ける事も出来ます。これは、どうゆう事かと言いますと、「会社が望まない人物に自社の株式をもたせないようにすることができる」と言う事です。
たとえば、友人数人で会社を経営している場合を考えています。もし株を持っている友人の中の誰かが、経営に対して非協力的な人物に株を渡った場合、その人物は会社の経営に口を出し、経営がうまくいかなくなるような事も考えられます。こういった事態にならないように、株式の売買や譲渡に制限をかけることができるのです。

 

機関設計

会社の機関とは、取締役(会)、監査役(会)、会計参与・会計監査人、株主総会などを指します。一人又は数人で小規模の会社を設立する場合は、取締役を決めて、あとは取締役会を設置するかしないかを決めるくらいにされる方がほとんどです。(株主総会と取締役は1人で設立した場合でも、必ず設置しなければなりません。)

 

事業年度

決算時期はいろいろ忙しくなりますので、事業の繁忙期と重ならないようにするのが良いでしょう。

会社を設立する月を事業年度の開始にする方も多いです。

 

定款の作成

定款作成定款は、株式会社を設立する際に必ず作成しなければならない「会社の基本的な規則」を書いたもので、別名「会社の憲法」とも呼ばれます。

「設立項目」で決めた項目を中心に定款を作成します。インターネット上で定款の雛型を提供しているところもありますので、そういった雛型を参考に作成されるのも良いかもしれません。

 

定款の認証

法務局サイトからオンラインで電子認証という手続をすれば、定款認証印紙税40,000円が不要になりますが、ICカードリーダーや役所の住民基本カード窓口で公的個人認証サービスの電子証明書を受ける手続をしたりと、初めての方には難しいところもあります。

40,000円かかっても構わないという場合は公証役場で認証をしてもらいましょう。

公証役場でどのように認証してもらうかは、『【会社設立】定款を認証してもらう公証役場って、どんなところ?』に記載していますので、ご参照下さい。

 

資本金の払い込み

資本金払い込み公証役場での定款認証が終わったら、発起人の銀行口座に資本金の振込をします。まだ会社の口座はありませんので、発起人の個人口座に振り込みます。

注意して頂きたいのは、必ず「定款認証後に振り込み」をして下さい。

もし間違って定款認証前に資本金の払い込みをしてしまった場合は、一旦引き出してから、再度、定款後に払い込みをすれば良いのですが、面倒なので間違えないようにして下さい。

また、振込金額は出資金額とぴったり同じ金額で振り込んで下さい。出資金額が100万円であれば、振込金額も100万円になるようにして下さい。例えばAさんが100万円出資なのに、振込手数料を引いた金額(99万9千数百円)で振り込むようなことはいけませんので、注意して下さい。

 

設立登記申請書作成と法務局への申請

資本金の払い込みが終わったら、下記の書類を作成して管轄の法務局へ提出します。

  • 会社設立登記申請書
  • 登録免許税貼用台紙(収入印紙貼付済みのもの)
  • 定款(認証を受けたもの)
  • 払込があったことを証する書面
  • 就任承諾書
  • 取締役の印鑑証明書(取締役会設置会社は、代表取締役の印鑑証明書)
  • 委任状
  • 印鑑届書
  • OCR用申請用紙

これらの提出する前に、法務局の会社登記窓口へ書類を持って行って内容を確認してもらいます。そこで問題無いとなったところで台紙に貼った収入印紙と一緒に書類を提出します。

その後問題がなければ、数日から1週間程度で登記が完了します。

 

開業後の届け

開業した後に、各役所へ書類を提出しなければいけません。同じ役所に出す書類でも、提出期限が異なるものもありますので、詳しくは管轄の役所へお問い合わせ下さい。

税務署

  • 法人設立届出書
  • 青色申告の承認申請書
  • 給与支払事務所等の開設届出書
  • 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書

都道府県税務事務所

  • 法人設立届書(各都道府県によって名称が異なります)

 

市区町村役場

  • 法人設立届出書

 

労働基準監督署

  • 適用事業報告
  • 就業規則届
  • 労働保険関係成立届
  • 労働保険概算保険料申告書
  • 時間外労働・休日労働に関する協定届

 

公共職業安定所(ハローワーク)

  • 雇用保険被保険者資格取得届
  • 雇用保険適用事業所設置届

 

年金事務所

  • 新規適用届
  • 新規適用事業所現況書
  • 被保険者資格取得届健康保険被扶養者(異動)届
  • 国民年金3号被保険者資格取得届

 

まとめ

会社設立いかがでしたでしょうか。

一つ一つはそんなに難しい作業ではありませんが、全てやろうとすると意外と大変だなあと思われたかもしれません。

会社設立の場合、定款認証にかかる4万円がポイントで、これを自分で全部しようとすると手間もかかって、費用も数万円かかってしまい、あまりメリットが無い場合もあります。電子定款のみ安く受けているところもありますので、そういったところを上手くご利用されると節約して設立が出来ると思います。

 

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行政書士 横関雅彦

行政書士 横関雅彦

1970年生まれ 千葉県木更津市出身 早稲田大学政治経済学部卒 2015年現在、行政書士事務所以外に2つの株式会社を経営する起業家でもある。スモールビジネスで起業する人へのサポートを得意とする。 2009年 某大手電機メーカー退社 2009年 旅行会社の株式会社旅晴好(ろはす)設立 2015年 WEB制作会社 株式会社リヒトス設立 2015年 よこぜき行政書士事務所開設